転科の前に- 4件

医師が転科に成功するための3つの方法

医師が転科に成功するための3つの方法

適齢期を見極める

転科を成功させる上で、最も重要なポイントがタイミングです。
研修医を経て、数年間医師として働いていると、「本当にこのままで良いのだろうか?」と疑問を抱く時期が訪れます。
人によりますが、30代になると誰もが一度は考えるようになるでしょう。
もしこのような疑問が出始めたら、転科を考える絶好のタイミングと言えます。

また、40代・50代と医師の経験を重ねるに連れ、独立開業への意識が高まり始めます。
このような時もベストなタイミングであり、更に知識や経験を積むため転科へと踏み切ることも一つの選択です。
年齢を重ねると体力的に仕事を続けることが難しくなります。
そのような時も、負担が少ない診療科への転科を考えるタイミングです。
いずれにせよ、自身の適齢期をしっかり見極め転科しましょう。

今までの経験が活きる診療科を選ぶ

転科すると新しい知識・経験を身につけられますが、未経験の診療科へチャレンジすると、途中で挫折してしまうリスクもあります。
やはり転科を成功させるなら、ある程度過去の経験が活かせる診療科を選ぶことが大切です。例えば内科の経験がある方は、皮膚科が転科の候補先となるでしょう。
皮膚科は内科的疾患の経験を活かせる場面が多いためです。

最終的にどの診療科を選ぶかは人によります。もちろん将来や独立開業などを見据え、未経験の診療科へ挑戦するのも一つの選択肢です。
しかし、転科後に後悔したり失敗しなくない方は、今までの経験を活かせる診療科を選びましょう。

需要や将来性がある科か見極める

診療科の需要や将来性はそれぞれ異なります。
今後の日本は少子高齢化が加速すると考えられており、診療科の需給バランスも様変わりするでしょう。
そのため、将来性を考えた場合は転科先の長期的な需要を見極める必要があります。

例えば高齢化が進むことを見越せば、内科やリハビリテーション科などが転科先の候補に入ります。
一方、安定したニーズを見込める診療科なら皮膚科や眼科、精神科などが候補となるでしょう。
また、将来的に小児科や産婦人科の需要が無くなることはありません。
ただし、少子高齢化によって現在より需要は減ると考えられます。

このように、診療科ごとのニーズは異なります。
現在安定した需要が見込める診療科もありますが、逆に将来的な需要が高まる診療科もあります。
転科先を選ぶ時は、必ず将来性や需要を考えて選びましょう。

医師転職の選択肢~医師の転科のメリットやリスクについて~

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自分に合った診療科で働ける

医師が転科する一番のメリットは、自分に適した診療科で働けることにあるでしょう。
現在働いている診療科が自分に合わない、理想と違うと考えている方は、特に転科のメリットが大きいと言えます。
転科先を探したり、自分に合った診療科を考えるのは大変ですが、それだけの価値はあるでしょう。

反対に、自分に適した診療科で働けなければ、自身の将来に多大な影響を及ぼすおそれもあります。
仕事がつまらないと感じ、再び転科や転職を検討することにもなりかねません。
もし転科する際は、自分に合った診療科を見つけてから行動することをおすすめします。

新しい知識が増える

転科すると、今までとは違った診療科で働くことになります。
例えば内科から神経科、外科から精神科など、現在とは全く異なる診療科への転科も珍しくありません。
このような転科は自身のスキルアップにとても有用であり、新しい知識・経験を身に着けたい方には大きなメリットとなります。

例えば精神科へと転科した場合、精神疾患に関する知識が深まるでしょう。
また、患者との関係構築が求められる診療科ですから、カウンセリングスキルやコミュニケーション力も高められます。
このように、診療科に応じた様々な知識や経験を身につけられるのが転科最大の利点です。

将来開業したい医院に合わせ、診療科を選択する方法もありますが、独立開業を視野に入れた場合、転科で身につけた知識・経験は大きな武器となるでしょう。
いつかは自分の医院を持ちたい、独立したいと考えている方にこそ転科はおすすめの手段と言えます。

経験を積み直す必要がある

転科は非常にメリットの多い手段ですが、人によっては欠点となりうる可能性もあります。
特にネックとなるのが、一から知識や経験を積み直す必要が出てくる点でしょう。
今までの知識などを活かせる診療科に転科すれば別です。しかし、未経験の診療科へ転科するなら、今までの知識・経験が役に立たなくなる可能性もあります。

転科を決断するのであれば、一から学び直す覚悟が必要です。
また、新たな環境で勉強できることや、経験を磨けることにやりがいを感じられなければ意味がありません。
少しでも抵抗がある方は、持ちうる知識・経験を活かせる診療科への転科か、転職を考えたほうが良いでしょう。

自分の理想と違う可能性もある

自分の考えていた仕事と違う、ということはよくある話ですが、それは転科に関しても同じです。
「自分の理想と違った」、「考えているような科ではなかった」、となる可能性も否定はできず、転科して後悔する場合もあります。

こうした事態を防ぐには、時間をかけて自分に適した転科先を考えることが大切です。
何を学びたいか、どんな働き方がよいかをじっくり考えてから決断しましょう。将来性についてもしっかり考慮する必要がありますね。

【診療科別】医師が転科に選ぶ診療科・注意すべき診療科まとめ

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外科からの転科が多い「内科」

外科から転科する医師が多い診療科が内科です。
内科は子供からご老人まで、幅広い年代層の患者が外来へ訪れる診療科であり、時には外科の知識や経験が求められる場面もあります。
そのため、内科への転科は人気が高く、外科のスキルを活かせる診療科の一つです。
また、日本の高齢化に伴い、今後も内科の需要は増えると見込まれており、将来性の高さも転科する利点と言えます。

ただし、内科は外来患者数が非常に多く、診療時間を超えてしまうことが度々あります。
外来の受付時間を過ぎても患者が待っていることも珍しくはなく、予定より1時間程度過ぎてしまう場合もあるので注意が必要です。
また、内科は患者の様々な症状から病気を見極める必要があり、内科的疾患に関する知識が必須となります。
意外に多忙な診療科ですので、ライフワークバランスを優先したい方は気を付けましょう。

募集が多い「リハビリテーション科」

リハビリテーション科は、怪我などによって障害を負っている患者をサポートする診療科です。
日常生活を送れるまで回復させたり、生活への影響を最小限にする目的でリハビリや指導を行います。
リハビリテーション科はニーズが高い一方で慢性的な医師不足におちいっており、年間を通じて募集の多い診療科の一つです。
このような事情から、高めの年収を提示している医療機関も多く、条件次第ではライフワークバランスも取りやすいのが魅力になっています。

しかし、リハビリテーション科は日々多数患者と向き合う診療科であり、コミュニケーション力や高いカウンセリングスキルが求められます。
患者ごとに合わせた治療プランの立案も必要なであり、特にコミュニケーション力は欠かせないでしょう。
患者の気持ちを汲み取り、長い目で治療へ当たるためには、日頃のコミュニケーションが不可欠だからです。
定期的にカウンセリングも行いますので、カウンセリングの経験・スキルも必須と言えるでしょう。

リハビリに関しての知識はもちろん、義肢に関しての知識も求められますが、これらは日々の治療を通じて学ぶことも可能なため、さほど知識がなくとも問題はありません。
ただし、転科するにあたって知識を深めておけば、転科後は医療現場で重宝されるようになるでしょう。
必須ではないものの、知識があればリハビリテーション科への転科もスムーズに行えます。

需要が高まる「皮膚科」

やけどなどの外傷や、皮膚炎・各種アレルギーの治療にあたるのが皮膚科です。
現在はアレルギーや皮膚に関する症状で悩んでいる患者も多く、皮膚科医の需要は高まりつつあります。
皮膚科は皮膚疾患のプロフェッショナルであり、専門的な知識・経験が求められますが、それ以外にもコミュニケーション力やカウンセリング経験なども必要です。

皮膚科は求人数も多く、転科を経験する医師も少なくはありません。
しかし、医療機関によっては救急外来もあり、当直やオンコール待機が必要な場合もあるので注意しましょう。
特に仕事と家庭を両立させたい方は、募集条件をしっかり確認して応募することをおすすめします。

その一方で、皮膚科は基本的な年収が比較的高水準にあります。
当直や夜勤の手当は少なくなっていますが、それ以外は高い水準にありますので、年収のアップを検討中の方には魅力の多い転科先と言えます。
ただし、地域などにより年収の水準は異なります。現在より年収が下がる可能性もゼロではありませんので、必ず求人の給与の確認はしておきましょう。

人気だが多忙な「精神科」

精神科はうつ病や自律神経失調症など、精神的な疾患を抱えた患者と向き合う重要な診療科です。
現代社会はストレス社会とも言われており、会社やプライベートなどでストレスを溜め込み、心を壊してしまう方も少なくはありません。
精神科はこうした方々としっかり向き合い、精神的なケアを行うことが主な役割です。

精神科はカウンセリングを行い、患者ごとに合わせた薬を処方するのが一般的な診療法です。
転科先としても人気が高い診療科の一つで、現在はニーズも高まっていることから、精神科医を求める医療機関も少なくありません。
求人も非常に多く、様々な選択肢もあるのが魅力と言えます。

しかし、精神科は意外にも多忙な診療科です。救急外来はありませんが、一般の外来が非常に多く、診療時間を過ぎてしまう場合も少なくありません。
また、患者とのカウンセリングが重要な診療科でもあり、患者の不安や悩みを親身になって聞き、適切なアドバイスや治療を行う必要があります。
そのため、他の診療科と比べてコミュニケーション力が求められます。

競合も多い「眼科」

眼科は人間にとって大切な目の疾患などを扱う診療科です。
目の病気・疾患の治療を行ったり、時にコンタクトの処方などを実施します。
とても重要な診療科の一つでもありますが、転科先としての人気の高さも特徴です。
ライフワークバランスを取りやすく、女性眼科医も多数活躍しており、大小様々な医療機関が眼科医を求めています。

その一方、眼科はライバルも多い診療科の一つです。転科を望む医師が多く、人気の求人は競争倍率が高くなったり、すぐ締め切られる点に注意しましょう。
地域によっては眼科医の求人数が少なめになっており、更に競争が激しくなる場合もあります。
もし求人を見かけたら、早めに応募するなどの対策が必要です。

ただし、オンコールや当直の必要性はほとんどなく、他の診療科よりも働きやすいと言えるでしょう。
ライフワークバランスを重視する方、当直などを避けたい方にとっては、魅力の多い転科先と言えます。

【タイプ別】医師として転職・転科したい理由を自分で見直す

【タイプ別】医師として転職・転科したい理由を自分で見直す

自分の診療科が本当にやりたいことなのか疑問

勢いや思いつきで転職・転科をしてしまうと、後になってから後悔する可能性も否定はできません。
医師が転職や転科をする際は、いったん立ち止まって理由を考える必要があります。
なぜ転職するべきなのか、どうして転科したいのかを一度考え、理由を明確にしてから準備を始めましょう。

転職などを決意する理由は人によりますが、今の診療科が自分に合っているのか、自分のやりたいことなのかに疑問を感じて決断する方もいます。
医師の仕事は様々なスキルと経験を磨けますが、働いている診療科が自分の将来に繋がらなかったり、仕事が楽しくなかったりすると、以後の人生に大きな影響を与えかねません。

そのため、自分の今後に繋がる、あるいは責任を持ってやり遂げられる診療科を見つけ、転職や転科のきっかけにすることが大切です。
単に合わない・嫌だからという理由で転職するケースもありますが、失敗するリスクが高くなるだけでしょう。

当直や夜勤で多忙・プライベートの時間がない

医師は当直や夜勤も珍しくありません。月に数度は当直に当たったり、夜勤を命じられたりするものです。
しかし、その一方でプライベートとの両立が難しく、自分の時間を確保しづらいのがネックとなります。
診療科によっては、休日もオンコール待機が欠かせず、急な呼び出しで出勤せざるをえない場合もあります。

このような多忙を極めることが辛くなったり、プライベートの時間を確保するために転職や転科を決意する医師は少なくありません。
医師の転職で最も多い理由と言ってもよく、仕事とプライベートを明確に分けて働きたいなら検討の余地があります。

ただし、そのためには慎重に診療科を選ぶ必要が出てくるでしょう。
当直や夜勤がない、あるいは少なく、オンコールの必要性も低い診療科を選ぶか、場合によっては非常勤も候補に入ります。
いずれにしても、自分の時間を確保したり、休日はプライベートを満喫したいのであれば、じっくり時間をかけて診療科を検討しましょう。
早急に判断すると後悔しかねないため、求人の募集要項も慎重にチェックすることをおすすめします。

開業に備えたい

数年間勤務医として働き、その後自分でクリニックや医院を開業する医師も少なくありません。
独立開業は医師の最終的なステップでもあり、それを目指して日夜勉強し、スキルに磨きをかけている方もいます。
開業医として独立すれば、自分のペースで働けることもメリットになるでしょう。

このように、将来的な独立開業を視野に入れて転職・転科をする方もいます。
現在は勤務医として働いている方でも、5年後・10年後には独立を検討する可能性はあります。
将来の独立開業を見据えた場合、転職や転科は悪い選択肢ではないのです。

ただ、将来の独立に備えるのであれば、それに合わせた診療科を選ぶ必要があります
例えば小児病院を開業したいなら、転職・転科先も小児科が候補に入るでしょう。
開業の際は、今までの知識・経験・スキルの3つを活かせなくては意味がありません。必ず開業のことを考えて診療科を選びましょう。

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